本覚寺(神奈川県鎌倉市)

住所 〒248-0006 神奈川県鎌倉市小町1丁目12−12
公式サイト https://temple.nichiren.or.jp/0061008-hongakuji/

本覚寺(神奈川県鎌倉市)完全ガイド:東身延と呼ばれる日蓮宗本山の歴史と見どころ

神奈川県鎌倉市小町に佇む本覚寺(ほんがくじ)は、「東身延」の別名で親しまれる日蓮宗の本山です。鎌倉駅東口から徒歩わずか5分という好立地にありながら、静かな境内は訪れる人々に深い歴史の重みと穏やかな時間を提供してくれます。本記事では、本覚寺の歴史的背景から境内の見どころ、アクセス情報、周辺の観光スポットまで、訪問前に知っておきたい情報を網羅的にご紹介します。

本覚寺の歴史と由来

創建の背景と開基・開山

本覚寺は、永享8年(1436年)に創建された日蓮宗の由緒寺院です。開基は室町時代の第4代鎌倉公方・足利持氏、開山は元天台宗の僧侶から日蓮宗に改宗した一乗房日出上人(にちしゅつしょうにん)です。

本覚寺が建つこの地は、もともと「夷堂(えびすどう)」があった場所として知られています。日蓮上人が佐渡配流から赦免されて鎌倉に戻った際、身延山に入るまでの約1ヶ月間、この夷堂に滞在したと伝えられています。文永11年(1274年)のことでした。

足利持氏は、日蓮上人ゆかりのこの地に寺院を建立し、日出上人に寄進しました。こうして本覚寺は、鎌倉における日蓮宗の重要な拠点として歴史を刻み始めたのです。

「東身延」と呼ばれる理由

本覚寺が「東身延」と呼ばれる所以は、日蓮上人の遺骨が祀られていることにあります。日蓮上人の遺骨は、もともと山梨県の身延山久遠寺に納められていました。しかし、身延山は関東の信徒にとって参詣が容易ではありませんでした。

そこで第2世住職の日朝上人が、永享12年(1440年)に身延山から日蓮上人の遺骨を分骨し、本覚寺に祀ることになりました。これにより、関東の信徒たちは鎌倉で日蓮上人を偲ぶことができるようになり、本覚寺は「東の身延山」という意味で「東身延」と呼ばれるようになったのです。

源頼朝と夷堂の関係

本覚寺の地は、鎌倉幕府の歴史とも深く結びついています。この場所は鎌倉幕府の裏鬼門(南西の方角)にあたり、源頼朝が幕府の守護として夷堂を建てたと伝えられています。夷堂には商売繁盛の神である夷神(えびす神)が祀られており、鎌倉時代から信仰を集めていました。

現在も本覚寺の境内には夷堂が残されており、鎌倉七福神のひとつ「夷神」として多くの参拝者が訪れます。特に正月の七福神巡りの時期には、多くの人々で賑わいます。

本覚寺の見どころと境内案内

山号と本尊

本覚寺の山号は「妙厳山(みょうごんさん)」。本尊は釈迦三尊像で、釈迦如来を中心に両脇に普賢菩薩と文殊菩薩が配されています。日蓮宗寺院としての格式を示す、荘厳な本尊です。

本堂と祖師堂

本堂は、本覚寺の中心となる建物です。堂内には本尊の釈迦三尊像が安置され、厳かな雰囲気に包まれています。参拝者は本堂で手を合わせ、静かに祈りを捧げることができます。

祖師堂には日蓮上人の像が祀られており、東身延としての本覚寺の信仰の中心となっています。分骨された日蓮上人の遺骨もこちらに納められており、多くの信徒が参拝に訪れます。

夷堂(えびすどう)と鎌倉七福神

境内の夷堂は、鎌倉七福神のひとつ「夷神(えびす様)」を祀るお堂です。商売繁盛、家内安全、五穀豊穣の神として信仰を集めています。

鎌倉七福神巡りは、鎌倉に点在する七つの寺社を巡る人気の巡礼コースです。本覚寺はその中でも鎌倉駅に近く、アクセスが良いため、七福神巡りの最初または最後に訪れる方が多い寺院です。特に正月三が日には、色紙や専用の宝船色紙を持った参拝者で賑わいます。

日朝上人ゆかりの「人形供養」

本覚寺の第2世住職である日朝上人は、眼病を患いながらも法華経一万部を読誦し、眼病平癒を成し遂げたという伝説があります。このことから「日朝様の目」として眼病治癒の信仰が生まれ、現在も眼病平癒を願う参拝者が訪れます。

また、本覚寺では毎年10月に「人形供養」が行われます。これは長年大切にしてきた人形やぬいぐるみに感謝の気持ちを込めて供養する行事で、全国から多くの人形が持ち込まれます。

伝岡崎五郎正宗の墓

境内には、鎌倉幕府の御家人であった岡崎五郎正宗の墓と伝えられる五輪塔があります。岡崎五郎正宗は源頼朝に仕えた武将で、鎌倉時代の歴史を今に伝える貴重な史跡となっています。

季節の花々と庭園

本覚寺の境内は、四季折々の花々が参拝者の目を楽しませてくれます。春には桜、初夏には新緑、秋には紅葉と、季節ごとに異なる表情を見せる境内は、写真撮影のスポットとしても人気です。

特に本堂前の庭園は、手入れが行き届いた美しい日本庭園で、静かに座って眺めるだけでも心が落ち着きます。

本覚寺の基本情報とアクセス

所在地と連絡先

住所:〒248-0006 神奈川県鎌倉市小町1-12-12
電話番号:0467-22-0490
寺務所受付時間:9:00~16:00

アクセス方法

電車でのアクセス

  • JR横須賀線「鎌倉駅」東口から徒歩約5分
  • 江ノ島電鉄「鎌倉駅」から徒歩約5分

鎌倉駅東口を出て、若宮大路を八幡宮方面に向かって進みます。最初の信号を右折し、滑川に架かる夷堂橋を渡るとすぐ左手に本覚寺の入口が見えます。駅から非常に近く、迷うことなく到着できる好立地です。

車でのアクセス

  • 横浜横須賀道路「朝比奈IC」から約20分

本覚寺には専用の駐車場がありませんので、周辺のコインパーキングを利用する必要があります。鎌倉は観光地のため、週末や観光シーズンは駐車場が混雑します。公共交通機関の利用をおすすめします。

拝観時間と拝観料

拝観時間:境内自由(寺務所は9:00~16:00)
拝観料:志納(お気持ちで)

本覚寺は境内の拝観が自由で、拝観料は特に定められていません。お賽銭として志納する形となります。ただし、特別拝観や行事の際には別途料金が設定される場合がありますので、事前に確認することをおすすめします。

本覚寺の年中行事とイベント

正月の七福神巡り

毎年1月1日から7日まで、鎌倉七福神巡りが行われます。本覚寺の夷堂は多くの参拝者で賑わい、福を授かろうとする人々の列ができます。色紙や宝船色紙に御朱印をいただくことができ、七福神すべてを巡ると満願成就となります。

10月の人形供養

毎年10月に行われる人形供養は、本覚寺の重要な行事のひとつです。長年愛用してきた人形やぬいぐるみに感謝の気持ちを込めて供養する儀式で、全国から多くの人形が持ち込まれます。事前に申し込みが必要な場合もありますので、参加を希望される方は寺務所に問い合わせることをおすすめします。

その他の法要と行事

日蓮宗の寺院として、日蓮上人の命日である10月13日前後には「お会式(おえしき)」が営まれます。また、春と秋の彼岸会、お盆の施餓鬼法要など、年間を通じて様々な法要が行われています。

本覚寺周辺のおすすめ観光スポット

鶴岡八幡宮

本覚寺から徒歩約10分の距離にある鶴岡八幡宮は、鎌倉を代表する観光スポットです。源頼朝ゆかりの神社として知られ、鎌倉幕府の中心的な存在でした。広大な境内には本宮、舞殿、源平池などの見どころが点在し、四季折々の自然も楽しめます。

妙本寺

本覚寺から徒歩約5分の場所にある妙本寺は、日蓮宗の古刹です。比企能員一族の屋敷跡に建てられた寺院で、広い境内と静かな雰囲気が魅力です。特に春の桜と秋の紅葉の時期には、美しい景観を楽しむことができます。

小町通り

鎌倉駅東口から鶴岡八幡宮に続く小町通りは、鎌倉随一のグルメ・ショッピングストリートです。鎌倉野菜を使ったレストラン、老舗の和菓子店、おしゃれなカフェなど、約250店舗が軒を連ねています。本覚寺参拝の前後に立ち寄るのに最適です。

鎌倉宮(大塔宮)

鎌倉駅からバスで約10分の鎌倉宮は、護良親王を祀る神社です。本覚寺と合わせて訪れることで、鎌倉の歴史をより深く理解することができます。

報国寺(竹の庭)

鎌倉駅からバスで約12分の報国寺は、「竹の寺」として知られる美しい寺院です。約2,000本の孟宗竹が生い茂る竹林は圧巻で、抹茶をいただきながら静かな時間を過ごすことができます。

本覚寺周辺のおすすめグルメ

鎌倉野菜を使った料理

鎌倉は「鎌倉野菜」と呼ばれる新鮮な地元野菜が有名です。本覚寺周辺には、鎌倉野菜をふんだんに使ったレストランやカフェが多数あります。色とりどりの野菜を使ったサラダやパスタは、見た目も美しく健康的です。

老舗の和菓子店

小町通りや鎌倉駅周辺には、創業100年を超える老舗和菓子店が点在しています。鎌倉名物の「鳩サブレー」をはじめ、季節の和菓子やお土産に最適な銘菓が揃っています。本覚寺参拝の記念に、お土産として購入するのもおすすめです。

しらす丼と海鮮料理

鎌倉は海に近いため、新鮮な海鮮料理も楽しめます。特に生しらす丼は鎌倉の名物料理として人気があります(生しらすは禁漁期間があるため、1月~3月中旬と8月は釜揚げしらすのみとなります)。

古民家カフェ

鎌倉には古民家をリノベーションしたおしゃれなカフェが多数あります。歴史ある建物の雰囲気を楽しみながら、コーヒーやスイーツを味わうことができます。本覚寺参拝後の休憩に最適です。

本覚寺周辺のホテルと宿泊施設

ホテルメトロポリタン鎌倉

鎌倉駅直結の「ホテルメトロポリタン鎌倉」は、本覚寺から徒歩約5分という好立地のホテルです。2020年に開業した比較的新しいホテルで、モダンで快適な客室と充実した設備が魅力です。鎌倉観光の拠点として非常に便利で、本覚寺を含む鎌倉エリアの観光スポットへのアクセスも抜群です。

ホテル内には鎌倉の食材を使ったレストランもあり、宿泊者以外も利用できます。観光で疲れた後に、ゆったりと食事を楽しむことができます。

鎌倉プリンスホテル

七里ヶ浜にある「鎌倉プリンスホテル」は、海を一望できるリゾートホテルです。本覚寺からは少し離れますが、江ノ島電鉄を利用すれば約20分でアクセスできます。オーシャンビューの客室からは、相模湾と江の島の絶景を楽しむことができます。

ゲストハウスと民宿

鎌倉には、リーズナブルな価格で宿泊できるゲストハウスや民宿も多数あります。地元の人々との交流を楽しみたい方や、長期滞在を予定している方におすすめです。本覚寺周辺にもいくつかのゲストハウスがあり、アットホームな雰囲気で鎌倉滞在を楽しむことができます。

本覚寺参拝のポイントとマナー

参拝の作法

本覚寺は日蓮宗の寺院ですので、基本的な仏教寺院の参拝作法に従います。山門で一礼してから境内に入り、手水舎で手と口を清めます。本堂では静かに合掌し、心を込めて祈りを捧げましょう。

御朱印をいただく場合は、寺務所の受付時間(9:00~16:00)内に訪れ、御朱印帳を持参することをおすすめします。御朱印代は通常300円~500円程度です。

写真撮影について

境内での写真撮影は基本的に可能ですが、本堂内や祖師堂内など、撮影が禁止されている場所もあります。また、他の参拝者の迷惑にならないよう、配慮しながら撮影しましょう。特に正月の七福神巡りの時期など、混雑時には周囲への配慮が必要です。

服装と持ち物

特別な服装の決まりはありませんが、寺院を参拝するにふさわしい節度ある服装が望ましいです。夏場は日差しが強いため、帽子や日傘、水分補給用の飲み物を持参することをおすすめします。

境内は石畳や砂利道が多いため、歩きやすい靴を選ぶことも大切です。特に女性の方は、ヒールの高い靴は避けた方が無難です。

本覚寺と日蓮宗の教え

日蓮宗とは

日蓮宗は、鎌倉時代の僧侶・日蓮上人(1222~1282年)によって開かれた仏教の宗派です。法華経(妙法蓮華経)を根本経典とし、「南無妙法蓮華経」の題目を唱えることで、すべての人が成仏できると説きます。

日蓮上人は、当時の仏教界の堕落を批判し、法華経こそが釈迦の真の教えであると主張しました。その強い信念と情熱的な布教活動により、多くの信徒を獲得し、現在も日本全国に多くの日蓮宗寺院が存在します。

本覚寺の役割

本覚寺は日蓮宗の本山(由緒寺院)として、関東地方における日蓮宗信仰の中心的役割を果たしてきました。「東身延」として日蓮上人の遺骨を祀ることで、身延山まで行けない関東の信徒たちの信仰の拠り所となってきたのです。

現在も、本覚寺は地域の人々の信仰の場であると同時に、鎌倉を訪れる多くの観光客に日蓮宗の教えと鎌倉の歴史を伝える重要な役割を担っています。

訪問者の声とクチコミ

本覚寺を訪れた多くの方々から、様々な感想が寄せられています。

「鎌倉駅から近く、アクセスが非常に便利でした。境内は静かで落ち着いた雰囲気があり、都会の喧騒を忘れてゆっくりと参拝できました」

「七福神巡りで訪れましたが、夷堂の夷神様が印象的でした。商売繁盛を祈願し、良い一年のスタートを切ることができました」

「日蓮上人ゆかりの寺院として、歴史の重みを感じました。東身延として分骨されているという話を聞き、日蓮上人の教えが広く信仰されていたことを実感しました」

「春に訪れましたが、境内の桜が美しく、写真撮影を楽しみました。観光客も多すぎず、ゆったりと過ごせる穴場スポットだと思います」

こうした訪問者の声からも、本覚寺が鎌倉観光において重要な位置を占めていることがわかります。

鎌倉観光のモデルコース

本覚寺を含む鎌倉観光のモデルコースをご紹介します。

半日コース(午前)

9:00 鎌倉駅到着
9:10 本覚寺参拝(30分)
9:40 妙本寺参拝(30分)
10:10 小町通り散策・ショッピング(60分)
11:10 鶴岡八幡宮参拝(60分)
12:10 小町通りでランチ

1日コース

9:00 鎌倉駅到着
9:10 本覚寺参拝(30分)
9:40 妙本寺参拝(30分)
10:10 鶴岡八幡宮参拝(60分)
11:10 小町通りでランチ(60分)
12:10 鎌倉宮参拝(60分)
13:10 報国寺(竹の庭)参拝(60分)
14:10 長谷寺・高徳院(鎌倉大仏)参拝(90分)
15:40 江ノ島電鉄で江の島へ移動
16:00 江の島散策
17:30 鎌倉駅へ戻る

このように、本覚寺は鎌倉観光の起点として最適な立地にあり、効率的に鎌倉の名所を巡ることができます。

まとめ:本覚寺の魅力

本覚寺(神奈川県鎌倉市)は、日蓮上人ゆかりの「東身延」として、600年近い歴史を持つ日蓮宗の本山です。鎌倉駅から徒歩5分という好アクセスでありながら、静かで落ち着いた雰囲気の中で参拝できる貴重な寺院です。

鎌倉七福神の夷神を祀る夷堂、日蓮上人の遺骨が納められた祖師堂、四季折々の花々が彩る境内など、見どころも豊富です。正月の七福神巡りや秋の人形供養など、年間を通じて様々な行事も行われています。

鎌倉を訪れる際には、ぜひ本覚寺に立ち寄り、日蓮上人の教えと鎌倉の歴史に触れてみてください。都会の喧騒を離れ、心静かに祈りを捧げる時間は、きっと心に残る体験となるでしょう。

周辺には鶴岡八幡宮、妙本寺、小町通りなど、魅力的な観光スポットも多数あります。本覚寺を起点に、鎌倉の歴史と文化、そしてグルメを存分に楽しんでください。神奈川県鎌倉市を訪れる際の、充実した観光プランの一部として、本覚寺は必ず訪れたい寺院のひとつです。

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