榊山稲荷神社(岩手県盛岡市)完全ガイド|もりおかかいうん神社の歴史・御朱印・見どころ
岩手県盛岡市の北山地区に鎮座する榊山稲荷神社(さかきやまいなりじんじゃ)は、「もりおかかいうん神社」の通称でも知られる由緒ある神社です。盛岡城築城とともに盛岡の街づくりの総鎮守として定められた歴史を持ち、現在も境内には名勝庭園「緑風苑」や「心字の池」など見どころが豊富にあります。
本記事では、榊山稲荷神社の歴史から境内の見どころ、御朱印情報、アクセス方法まで、訪れる前に知っておきたい情報を網羅的にご紹介します。
榊山稲荷神社とは|盛岡の街を守る総鎮守
榊山稲荷神社は、慶長2年(1597年)に南部氏第26代当主・南部信直公によって創建された神社です。盛岡城築城の際、城内の榊山曲輪(くるわ)に祀られたことから「榊山稲荷神社」の名がつけられました。
主祭神は豊受大神(とようけのおおかみ)で、五穀豊穣や商売繁盛の神として信仰されています。南部信直公が藩の命運をかけて盛岡の街創りの総鎮守として定めたことから、盛岡の発展と繁栄を見守り続けてきた神社といえます。
もりおかかいうん神社という通称
榊山稲荷神社は「もりおかかいうん神社」という通称でも親しまれています。これは境内に榊山稲荷神社を本社として、大小14社(または16社と記されることもある)が祀られており、これらを総称して「もりおかかいうん神社」と呼ばれるようになったためです。
「かいうん」は「開運」を意味し、金運や商売繁盛、開運招福を願う参拝者が多く訪れるパワースポットとしても知られています。
榊山稲荷神社の歴史|盛岡城から現在地への遷座
創建から盛岡藩時代まで
榊山稲荷神社の歴史は、南部氏の祖先である源義光(新羅三郎義光)の時代にまで遡ります。源義光が崇敬していた「さかきやま稲荷大明神(豊受之大神)」を、南部信直公が慶長2年(1597年)の盛岡城築城の折に城内に祀り、領地の総鎮守としたのが始まりです。
盛岡藩時代を通じて、榊山稲荷神社は城下町の守護神として藩主や領民から篤く信仰されてきました。盛岡城内に鎮座していたことから、盛岡の街の発展とともに歩んできた神社といえます。
明治維新と廃社の危機
明治維新後の神仏分離令や廃藩置県などの改革により、盛岡城が廃城となると、榊山稲荷神社も一時廃社となりました。盛岡城内にあった神社としての存続が困難になったためです。
この時期、多くの城郭内神社が廃絶や移転を余儀なくされましたが、榊山稲荷神社も例外ではありませんでした。
昭和初期の再興と現在地への遷座
廃社となっていた榊山稲荷神社ですが、昭和初期に地域住民や信仰者の熱意により再興されました。盛岡城内から現在の北山地区へと遷座し、新たな神域が整備されました。
現在の場所は北山の寺院が建ち並ぶ地区で、北山トンネル近くの国道4号線の交差点から坂を登った突き当たりに位置しています。再興後は名勝庭園「緑風苑」の整備なども行われ、盛岡の四季を彩る荘厳な神域として現在に至っています。
境内の見どころ|名勝庭園と心字の池
榊山稲荷神社の境内には、歴史的建造物だけでなく、美しい庭園や自然景観が広がっています。
名勝庭園「緑風苑」
境内にある「緑風苑(りょくふうえん)」は、盛岡藩時代から由縁のある名勝庭園です。日本庭園の様式を取り入れた美しい庭園で、神社としては珍しい本格的な庭園を有しています。
緑風苑は四季折々の表情を見せ、春には新緑、夏には深い緑、秋には紅葉、冬には雪景色と、訪れる時期によって異なる風情を楽しむことができます。特に秋の紅葉シーズンには、境内の山林全体が赤や黄色に色づき、多くの参拝者や観光客が訪れます。
心字の池(しんじのいけ)
緑風苑の中心には「心字の池」と呼ばれる大きな池があります。この池は「心」という漢字を形にして造られた池で、日本庭園の伝統的な手法を用いています。
心字の池の周囲には遊歩道が整備されており、池を一周しながら様々な角度から庭園美を楽しむことができます。池の水面に映る木々や空の姿は、まさに絵画のような美しさです。
四季彩ある荘厳な神域の中心として、心字の池は榊山稲荷神社を訪れる際の必見スポットとなっています。
桜並木の参道
境内への参道には桜並木が続いており、春には満開の桜が参拝者を迎えます。盛岡市内でも桜の名所として知られており、花見の季節には地元の人々で賑わいます。
参道を歩きながら桜のトンネルをくぐる体験は、榊山稲荷神社ならではの魅力です。
境内社(14社の摂末社)
榊山稲荷神社の境内には、本社のほかに大小14社(資料によっては16社)の摂末社が祀られています。これらの神社は様々な神様を祀っており、それぞれに異なるご利益があるとされています。
境内を巡りながら各社にお参りすることで、総合的な開運招福を願うことができるのが「もりおかかいうん神社」の特徴です。
山林と自然景観
北山の斜面に鎮座する榊山稲荷神社は、豊かな自然に囲まれています。境内の山林は四季を通じて美しい景観を見せ、都会の喧騒を離れた静謐な空間を作り出しています。
特に秋の紅葉シーズンには、境内全体が錦秋に染まり、盛岡市内でも有数の紅葉スポットとして人気があります。
御朱印情報|榊山稲荷神社の御朱印
榊山稲荷神社では御朱印をいただくことができます。神社を参拝した証として、また旅の記念として御朱印を集めている方も多く訪れます。
御朱印の特徴
榊山稲荷神社の御朱印には、神社名とともに「もりおかかいうん神社」の通称が記されることがあります。また、季節によって異なるデザインの御朱印が授与されることもあるため、訪れる時期によって異なる御朱印を楽しむことができます。
御朱印の受付
御朱印は社務所で受け付けています。参拝後に社務所を訪ね、御朱印帳を預けて記帳していただきます。初穂料は一般的な神社と同様、300円から500円程度が目安です。
御朱印をいただく際は、まず本殿にお参りしてから社務所を訪れるのがマナーです。
ご利益とパワースポットとしての魅力
榊山稲荷神社は「もりおかかいうん神社」の通称が示す通り、開運招福のパワースポットとして知られています。
主なご利益
- 開運招福:「かいうん」の名の通り、運気上昇全般
- 金運上昇:商売繁盛、事業成功
- 五穀豊穣:豊受大神のご神徳による農業・食の恵み
- 家内安全:家族の健康と平和
- 厄除け:災厄からの守護
金運パワースポットとして
特に金運や商売繁盛を願う参拝者が多く、宝くじ当選祈願に訪れる人も少なくありません。南部信直公が藩の命運をかけて祀った神社という歴史から、大きな決断や事業の成功を願う経営者なども参拝に訪れます。
盛岡の発展と繁栄をもたらした神社として、街全体の繁栄を見守ってきた歴史が、現代のパワースポットとしての信仰につながっています。
アクセス情報|榊山稲荷神社への行き方
基本情報
- 所在地:岩手県盛岡市北山二丁目12-12
- 電話番号:神社の公式情報をご確認ください
- 参拝時間:日中随時(社務所の受付時間は要確認)
- 駐車場:あり(台数に限りがあるため、混雑時は注意)
電車でのアクセス
JR山田線「上盛岡駅」から徒歩約11分
上盛岡駅から北山方面へ向かい、北山の寺院街を抜けて坂を登ります。道中には案内標識もあるため、初めての方でも比較的わかりやすいルートです。
車でのアクセス
国道4号線から
北山トンネル近くの国道4号線の交差点から、北山方面へ坂を登った突き当たりに神社があります。カーナビを利用する場合は「榊山稲荷神社」または「盛岡市北山二丁目12-12」で検索してください。
駐車場について
境内に駐車スペースがありますが、台数に限りがあります。特に初詣や祭礼の際、紅葉シーズンなどは混雑が予想されるため、公共交通機関の利用も検討してください。
年中行事と祭礼
榊山稲荷神社では、年間を通じて様々な祭礼や行事が執り行われています。
初詣
新年には多くの参拝者が初詣に訪れます。開運招福の神社として、新しい年の運気上昇を願う人々で賑わいます。元日から三が日は特に混雑するため、時間に余裕を持って参拝することをおすすめします。
例大祭
年に一度の例大祭では、神事が執り行われ、境内は厳かな雰囲気に包まれます。地域の人々にとって重要な年中行事となっています。
季節の祭事
春の桜の季節、秋の紅葉の季節には、自然の美しさとともに神域の荘厳さを感じることができます。特別な祭事がなくても、四季折々の表情を楽しむために訪れる価値があります。
周辺の観光スポット|北山地区の寺社巡り
榊山稲荷神社が位置する北山地区は、盛岡市内でも寺院が集中するエリアです。
北山の寺院街
榊山稲荷神社の周辺には、多くの歴史ある寺院が建ち並んでいます。時間に余裕があれば、北山の寺院巡りと合わせて榊山稲荷神社を訪れるのもおすすめです。
盛岡城跡公園(岩手公園)
榊山稲荷神社がかつて鎮座していた盛岡城の跡地は、現在「盛岡城跡公園」(岩手公園)として整備されています。石垣が残る公園内を散策しながら、かつての榊山稲荷神社の歴史に思いを馳せることができます。
盛岡市中心部
榊山稲荷神社から盛岡市中心部へは車で10分程度です。盛岡の観光名所である「石割桜」「もりおか歴史文化館」「盛岡八幡宮」なども合わせて訪れることができます。
参拝のマナーと注意点
基本的な参拝マナー
- 鳥居をくぐる前に一礼:神域に入る前の礼儀として
- 参道の中央を避けて歩く:中央は神様の通り道とされています
- 手水舎で清める:手と口を清めてから参拝します
- 二礼二拍手一礼:神社での基本的な拝礼作法
撮影について
境内の美しい景観は撮影スポットとしても人気ですが、参拝者の迷惑にならないよう配慮が必要です。特に本殿内部や神事の際は撮影を控えるか、許可を得るようにしましょう。
服装について
特に厳格な服装規定はありませんが、神聖な場所であることを意識した服装で訪れることが望ましいです。特に祈祷を受ける場合は、カジュアルすぎる服装は避けましょう。
榊山稲荷神社の魅力まとめ
榊山稲荷神社は、盛岡城築城とともに始まった約400年以上の歴史を持つ神社です。明治維新の廃社を経て昭和初期に再興され、現在は北山の地で盛岡の街を見守り続けています。
「もりおかかいうん神社」の通称で親しまれ、開運招福・金運上昇のパワースポットとして多くの参拝者を集めています。境内には名勝庭園「緑風苑」や「心字の池」があり、四季折々の美しい景観を楽しむことができます。
盛岡を訪れた際には、歴史と自然が調和した荘厳な神域で、心静かに参拝してみてはいかがでしょうか。盛岡の発展と繁栄を見守ってきた神社のパワーを感じることができるはずです。
上盛岡駅から徒歩圏内というアクセスの良さも魅力で、盛岡観光の一環として気軽に訪れることができます。御朱印をいただき、緑風苑を散策し、境内の摂末社を巡りながら、盛岡の歴史と文化に触れる時間をお過ごしください。
