東長寺とは
東長寺(とうちょうじ)は、福岡県福岡市博多区御供所町にある真言宗九州教団の総本山です。大同元年(806年)に弘法大師(空海)が唐から帰国後、日本で最初に創建したとされる寺院で、1200年以上の歴史を誇ります。
寺名の「東長寺」は、「東国(日本)の長寺」という意味で、真言密教を広めるための拠点として建立されました。江戸時代には福岡藩主黒田家の菩提寺となり、2代藩主黒田忠之、8代藩主黒田治高の墓所があります。
主な見どころ
福岡大仏(釈迦如来坐像)
東長寺の最大の見どころは、昭和63年(1988年)に完成した木造座像としては日本最大級の「福岡大仏」です。
- 高さ:10.8メートル(台座を含めると16.1メートル)
- 重量:約30トン
- 材質:檜材寄木造
- 特徴:後光の直径は12メートルあり、7,000個の水晶で装飾
大仏の台座内部には「地獄・極楽巡り」と呼ばれる暗闇の回廊があり、仏教的な世界観を体験できます。全長約20メートルの真っ暗な通路を手すりを頼りに進み、途中の「仏の輪」に触れることで極楽浄土へ導かれるとされています。
千手観音菩薩立像(国指定重要文化財)
平安時代後期(12世紀)に制作された木造の千手観音像で、国の重要文化財に指定されています。高さ約87センチメートルの小像ながら、繊細な彫刻技法と保存状態の良さで知られ、平安仏教美術の貴重な遺産です。
六角堂
朱塗りの美しい六角形の堂で、弘法大師像を安置しています。元禄14年(1701年)に福岡藩2代藩主黒田忠之の菩提を弔うために建立されました。
五重塔
平成23年(2011年)に完成した総檜造りの五重塔で、高さは26メートル。博多の街並みに映える朱色の塔は、東長寺のシンボル的存在となっています。
参拝のポイント
参拝の流れ
- 山門:仁王像が守る立派な山門から境内へ
- 本堂:福岡大仏を安置する大仏殿で合掌礼拝
- 地獄・極楽巡り:大仏台座内の暗闇体験(有料)
- 六角堂:弘法大師像に参拝
- 黒田家墓所:歴史に思いを馳せる
おすすめの参拝時間
- 平日の午前中:比較的空いており、静かに参拝できます
- 毎月21日:弘法大師の縁日で、特別な法要が営まれます
- 桜の季節(3月下旬~4月上旬):境内の桜が美しく、五重塔との調和が見事です
拝観料・拝観時間
- 拝観時間:9:00~17:00
- 拝観料:大仏殿内部(地獄・極楽巡り含む)は有料(大人500円程度)
- 休館日:なし(年中無休)
ご利益
東長寺は真言密教の寺院として、多様なご利益があるとされています。
主なご利益
- 商売繁盛・開運招福:弘法大師信仰による
- 学業成就:知恵の仏である文殊菩薩も祀られています
- 病気平癒・健康長寿:薬師如来信仰
- 厄除け・災難除け:不動明王による護摩祈祷
- 先祖供養:黒田家墓所を有する菩提寺として
御朱印
東長寺では複数の御朱印をいただけます。福岡大仏、弘法大師、千手観音などの御朱印があり、書置きと直書きの両方に対応しています。御朱印帳も販売されており、博多の伝統工芸をモチーフにしたデザインが人気です。
アクセス
電車でのアクセス
- 福岡市地下鉄空港線「祇園駅」:1番出口から徒歩約2分(最寄り駅)
- 福岡市地下鉄空港線「博多駅」:徒歩約10分
- 西鉄バス「御供所町」停留所:徒歩約2分
祇園駅からのアクセスが最も便利で、出口を出てすぐの場所にあります。
車でのアクセス
- 福岡都市高速「呉服町ランプ」:約5分
- 福岡都市高速「千代ランプ」:約5分
駐車場:境内に参拝者用の無料駐車場あり(約20台)。満車の場合は周辺のコインパーキングを利用してください。
周辺の観光スポット
- 櫛田神社:徒歩約5分、博多の総鎮守
- 博多町家ふるさと館:徒歩約7分、博多の歴史と文化を学べる
- キャナルシティ博多:徒歩約10分、大型商業施設
- 承天寺:徒歩約3分、博多織・饂飩・蕎麦発祥の寺
基本情報
- 正式名称:南岳山 東長寺(なんがくざん とうちょうじ)
- 宗派:真言宗九州教団総本山
- 本尊:弘法大師(空海)
- 創建:大同元年(806年)
- 開基:弘法大師(空海)
- 札所:九州八十八ヶ所第一番、九州三十六不動尊第二十三番
- 文化財:千手観音菩薩立像(国指定重要文化財)、黒田家墓所
- 住所:〒812-0037 福岡県福岡市博多区御供所町2-4
- 電話:092-291-4459
- 公式サイト:あり(詳細は寺院へお問い合わせください)
まとめ
東長寺は、弘法大師ゆかりの歴史、日本最大級の木造大仏、国宝級の仏像、そして博多の中心部という好立地を兼ね備えた、福岡を代表する寺院です。地獄・極楽巡りの体験は他では味わえない貴重なもので、観光客にも地元の参拝者にも愛されています。博多観光の際には、ぜひ訪れていただきたい名刹です。
