上賀茂神社とは
上賀茂神社(かみがもじんじゃ)は、正式名称を「賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)」といい、京都市北区に鎮座する京都最古級の神社です。7世紀後半(678年)に現在の社殿が造営されたと伝えられ、1994年には「古都京都の文化財」の一部として世界遺産に登録されました。
境内は賀茂川の上流に位置し、豊かな木々と清らかな水に囲まれた神聖な空間を形成しています。下鴨神社(賀茂御祖神社)とともに賀茂氏の氏神を祀り、京都の守護神として古くから朝廷の崇敬を集めてきました。
歴史と由緒
創建の歴史
賀茂別雷大神は、神代の時代に現在の神山(こうやま)に降臨したと伝えられています。飛鳥時代の天武天皇7年(678年)に社殿が造営され、平安遷都後は皇城鎮護の神として特別な地位を占めました。
国宝・重要文化財
本殿と権殿は国宝に指定され、三間社流造(さんげんしゃながれづくり)という建築様式の代表例として知られています。現在の本殿は1863年の式年遷宮で造営されたもので、41棟の建造物が重要文化財に指定されています。
主なご利益
雷除け・厄除け
御祭神の賀茂別雷大神は雷(いかづち)の神として、雷除け・落雷防止のご利益で知られています。転じて、あらゆる厄災を払う厄除けの神としても信仰されています。
その他のご利益
- 方除け・八方除け:方位の災いを除く
- 必勝祈願:勝負事の成功
- 電気産業守護:現代では電気関連産業の守護神としても崇敬される
- 縁結び:境内の片岡社は縁結びの名所
参拝のポイント
一の鳥居から二の鳥居へ
参道入口の一の鳥居をくぐると、広大な芝生が広がります。この空間は「ならの小川」と呼ばれる小川が流れ、5月には葵祭の斎王代が禊の儀を行う神聖な場所です。二の鳥居までの参道を歩くだけで、清々しい気持ちになれます。
立砂(たてずな)
細殿の前にある円錐形の砂山が「立砂」です。神様が降臨した神山を模したもので、鬼門・裏鬼門に砂を撒く「清め砂」の起源とされています。頂上には松葉が立てられ、陰陽を表しています。
本殿参拝
本殿は通常非公開ですが、楼門から拝殿越しに参拝できます。国宝の本殿と権殿が並び立つ姿は、式年遷宮の伝統を今に伝える貴重な景観です。
境内社めぐり
- 片岡社:縁結びの神、玉依比売命を祀る。紫式部も参拝したと伝わる
- 新宮神社:厄除け・病気平癒
- 須波神社:安産・子授け
年中行事
葵祭(5月15日)
京都三大祭の一つで、正式には「賀茂祭」といいます。平安時代の装束をまとった行列が京都御所から下鴨神社を経て上賀茂神社へ向かう、王朝絵巻さながらの祭礼です。
その他の主な行事
- 賀茂競馬(5月5日):平安時代から続く伝統の競馬神事
- 夏越の大祓(6月30日):茅の輪くぐりで半年間の穢れを祓う
- 烏相撲(9月9日):重陽の節句に行われる子供相撲
アクセス情報
公共交通機関
市バス利用
- 京都駅から:市バス4番・9番で約40分、「上賀茂神社前」下車すぐ
- 地下鉄北山駅から:市バス4番で約5分、「上賀茂神社前」下車
- 地下鉄北大路駅から:市バス37番で約15分、「上賀茂御薗橋」下車、徒歩3分
徒歩
- 地下鉄北山駅から徒歩約20分
自動車
名神高速道路京都南ICから約40分。境内に参拝者用駐車場あり(170台、30分100円)。ただし、葵祭などの行事開催日は交通規制があるため公共交通機関の利用を推奨します。
参拝情報
- 住所:京都府京都市北区上賀茂本山339
- 参拝時間:境内自由(授与所は8:00〜17:00)
- 拝観料:境内無料(特別参拝は500円)
- 所要時間:30分〜1時間
- 公式サイト:https://www.kamigamojinja.jp/
周辺の見どころ
上賀茂神社から南へ約3.5kmの場所に下鴨神社があり、賀茂川沿いを散策しながら両社を巡る「賀茂社巡り」が人気です。また、近隣には京都府立植物園や大田神社(カキツバタの名所)もあり、合わせて訪れるのもおすすめです。
