來宮神社

住所 〒413-0034 静岡県熱海市西山町43−1
公式サイト http://www.kinomiya.or.jp/

來宮神社完全ガイド|樹齢2000年の大楠と熱海最古のパワースポット

熱海を代表する観光名所として、近年大きな注目を集めている來宮神社(きのみやじんじゃ)。樹齢2000年を超える国指定天然記念物の大楠を御神木とし、縁結び、健康長寿、商売繁盛など多彩なご利益で知られるこの神社は、古くから来福・縁起の神として信仰を集めてきました。本記事では、來宮神社の歴史から境内の見どころ、参拝方法、アクセス情報まで、訪れる前に知っておきたい情報を網羅的にご紹介します。

來宮神社とは|1300年の歴史を持つ熱海の守り神

來宮神社は静岡県熱海市西山町に鎮座する神社で、その創建は今から約1300年前、奈良時代にまで遡ります。古くは「木宮明神」や「来宮大明神」とも称され、熱海郷の地主の神として地域を見守ってきました。

創建の由来と伝承

來宮神社の起源には諸説ありますが、最も広く伝えられているのは、奈良時代に漁夫の網にかかった木像を祀ったことが始まりとされる説です。また、和銅3年(710年)に熱海湾で漁師が網にかかった木像を発見し、これを祀ったという記録も残されています。

平安初期には征夷大将軍の坂上田村麻呂公が戦の勝利を神前で祈願し、各地に御分霊を祀ったとも伝えられており、現在では全国44社あるキノミヤジンジャの総社として、広く信仰を集めています。

三柱の御祭神とそのご利益

來宮神社には三柱の御祭神が祀られており、それぞれ異なるご利益があります。

大己貴命(おおなむちのみこと)
縁結び、夫婦円満、商売繁盛の神様として知られています。出雲大社の主祭神でもあり、人々の縁を結び、家庭円満や事業繁栄をもたらすとされています。

五十猛命(いそたけるのみこと)
日本全国に樹木を植えてまわったという神話を持つ、樹木と自然の神様です。病気平癒、健康長寿のご利益があるとされ、來宮神社の御神木である大楠とも深い関わりがあります。熱海に鎮座される際、地元民と入来たる旅人を守護しようと神託を告げられたことから、伊豆に来る旅行者が多く参拝されます。

日本武尊(やまとたけるのみこと)
古代神話に登場する英雄で、勝利、出世、武運長久の神様として崇敬されています。

御神木「大楠」|全国第2位の巨樹が持つパワー

來宮神社を訪れる最大の目的といえるのが、本殿左奥に鎮座する御神木「大楠」です。この神聖な巨樹は、來宮神社のシンボルであり、熱海を代表するパワースポットとして多くの参拝者を魅了しています。

圧倒的な存在感を誇る巨樹

大楠は樹齢2000年以上とされ、平成4年度の環境省調査で全国第2位の巨樹として認定されました。幹周りは約24メートルにも達し、その迫力ある姿を目の当たりにすると、自然と畏敬の念が湧き上がり、手を合わせずにはいられません。国指定天然記念物にも選定されており、本州で一番の巨樹とも言われています。

大楠にまつわる言い伝え

大楠には古くから様々な言い伝えが存在します。最も有名なのが「大楠の周りを1周すると寿命が1年延びる」という伝承です。この言い伝えを信じて、多くの参拝者が大楠の周囲をゆっくりと歩きながら、健康長寿を祈願しています。

また、願い事を心に秘めながら大楠の周りを1周すると、その願いが叶うとも言われています。さらに、大楠を1周する間、誰にも知られずに秘密を守り通せれば、その秘密は永遠に守られるという言い伝えもあります。

大楠参拝の作法

大楠を参拝する際は、まず本殿での正式な参拝を済ませてから向かうのが正しい順序です。大楠の前に立ったら、まず一礼してから時計回りにゆっくりと1周します。この時、心を落ち着けて、大楠から発せられる生命力を感じながら歩くことが大切です。1周し終えたら、再び大楠に向かって一礼し、感謝の気持ちを伝えましょう。

境内の見どころと施設

來宮神社の境内には、大楠以外にも多くの見どころがあります。緑と水が豊かな境内は、都会の喧騒を忘れさせてくれる癒しの空間となっています。

本殿と拝殿

鳥居をくぐり、参道を進むと正面に現れる本殿は、來宮神社の中心的な建造物です。朱塗りの美しい社殿は、熱海の歴史と伝統を今に伝えています。参拝の際は、二礼二拍手一礼の作法で丁寧にお参りしましょう。

弁財天社

境内には弁財天を祀る社もあり、芸能上達、財運向上のご利益があるとされています。水の神様でもある弁財天は、熱海という温泉地との相性も良く、多くの参拝者が訪れます。

境内のカフェ・茶寮

近年、來宮神社の境内には複数のカフェや茶寮が設けられ、参拝後にゆっくりと休憩できる空間が整備されています。

茶寮 報鼓(ほうこ)
境内に佇む落ち着いた雰囲気のカフェで、抹茶や和スイーツを楽しめます。大楠を眺めながらの一服は格別です。

五色の杜(ごしきのもり)
来福スウィーツをはじめとした、ここでしか味わえない特別なメニューが揃っています。参拝の記念に立ち寄りたいスポットです。

鳥居の結び葉
軽食やドリンクを提供するカフェスタンドで、参道沿いに位置しています。

楠の香
御神木にちなんだオリジナル商品を扱うショップも兼ねています。

これらの施設は年中無休で営業しており、参拝者の憩いの場として親しまれています。

授与所と授与品

授与所では、様々なお守りや御朱印を授かることができます。來宮神社オリジナルのお守りには、大楠をモチーフにしたものや、縁結び、健康長寿など、それぞれのご利益に応じたものが用意されています。

御朱印は通常のものに加え、季節限定のデザインが用意されることもあり、御朱印集めをしている方には見逃せません。受付時間は午前9時から午後5時までとなっています。

こがし祭り(來宮神社例大祭)|熱海三大祭りの一つ

毎年7月14日から16日にかけて開催される「こがし祭り」は、來宮神社の例大祭であり、熱海三大祭りの一つに数えられる重要な神事です。

こがし祭りの由来

「こがし」とは「麦こがし」のことを指し、熱海では古くから麦こがしに触れ、食することにより無病息災・身体健全になると言い伝えられてきました。この伝統は今も受け継がれ、祭りの期間中は多くの参拝者が麦こがしを求めて來宮神社を訪れます。

例大祭の見どころ

例大祭期間中は、神輿渡御をはじめとする様々な神事が執り行われます。特に最終日に行われる神輿の宮入りは圧巻で、威勢の良い掛け声とともに担ぎ手たちが境内を練り歩く様子は、熱海の夏の風物詩となっています。

夜には境内や参道に提灯が灯され、幻想的な雰囲気に包まれます。地元の人々だけでなく、観光客も多く訪れ、熱海の街全体が祭りの熱気に包まれます。

禁酒の神様としての信仰

來宮神社は全国でも珍しく「禁酒の神様」としても知られています。「きのみや」を「忌の宮」と解し、禁酒など断ち物の祈願をする者も多く訪れます。

酒を断つ決意をした人々が、來宮神社に参拝し、御神徳にすがって禁酒を成し遂げたという話は数多く伝えられています。禁酒だけでなく、タバコやギャンブルなど、様々な悪習を断ち切りたいと願う人々が、この神社に祈願に訪れています。

結婚式・地鎮祭などの外祭

來宮神社では、神前結婚式や地鎮祭、初宮詣、七五三など、人生の節目となる様々な祭事を執り行っています。

神前結婚式

歴史ある本殿での神前結婚式は、厳かで格式高い雰囲気の中で執り行われます。大楠に見守られながらの結婚式は、一生の思い出となるでしょう。事前予約制となっているため、希望される方は早めに問い合わせることをおすすめします。

各種祈願・祈祷

商売繁盛、家内安全、交通安全、合格祈願など、様々な祈願・祈祷も受け付けています。祈祷の受付時間は午前9時から午後4時30分までとなっています。

地鎮祭や上棟式などの出張祭典(外祭)も行っており、熱海市内だけでなく、近隣地域からの依頼にも対応しています。

アクセスと参拝情報

電車でのアクセス

JR伊東線「来宮駅」から徒歩約5分
JR熱海駅の隣駅である来宮駅が最寄り駅です。駅を出て右手に進み、案内標識に従って歩けば、約5分で神社の鳥居に到着します。

JR「熱海駅」から徒歩約18分
熱海駅からも徒歩圏内です。熱海の街並みを楽しみながら散策するのも良いでしょう。

バス利用
熱海駅からバスを利用する場合は、十国峠・伊豆山方面行きのバスに乗車し、「来宮神社前」バス停で下車すると便利です。

車でのアクセスと駐車場

自動車
東名高速道路「厚木IC」から小田原厚木道路経由で約1時間、または東名高速道路「沼津IC」から伊豆縦貫道経由で約50分です。

駐車場
來宮神社には参拝者用の駐車場が用意されています。ただし、休日や例大祭期間中などは混雑が予想されるため、公共交通機関の利用をおすすめします。駐車場の利用可能時間や台数には限りがあるため、事前に公式サイトで確認することをおすすめします。

混雑時には近隣の有料駐車場を利用するか、來宮駅周辺のコインパーキングに停めて徒歩で向かうのも一つの方法です。

参拝時間と拝観料

境内への入場は自由で、拝観料は不要です。参拝自体は24時間可能ですが、授与所や祈祷の受付は午前9時から午後5時まで(祈祷受付は午後4時30分まで)となっています。

夜間はライトアップされた大楠を見ることができ、昼間とは異なる幻想的な雰囲気を楽しめます。

参拝者数の推移と人気の理由

來宮神社は近年、観光地としての熱海の人気上昇と連動して、参拝者数が大幅に増加しています。2008年度には約15万7000人だった参拝者数が、2017年度には約68万8000人と、わずか10年足らずで4倍以上に増加しました。

この人気の背景には、SNS映えする大楠の存在、境内のカフェや茶寮といった新しい施設の整備、そして熱海という観光地全体の魅力向上があります。特に若い世代の参拝者が増加しており、伝統的な神社でありながら、現代的な魅力も兼ね備えた稀有な存在となっています。

來宮神社周辺の観光スポット

來宮神社を訪れた際には、周辺の観光スポットも合わせて巡ることで、熱海観光をより充実したものにできます。

熱海梅園

日本で最も早咲きの梅として知られる熱海梅園は、來宮神社から徒歩圏内にあります。1月から3月にかけての梅まつりの時期には、多くの観光客で賑わいます。

起雲閣

大正・昭和の別荘文化を今に伝える起雲閣は、熱海を代表する文化財です。美しい日本庭園と洋館の調和が見事です。

熱海サンビーチ

熱海駅から徒歩圏内にある人工ビーチで、夏には海水浴客で賑わいます。ヤシの木が立ち並ぶ南国ムードあふれるビーチです。

MOA美術館

熱海の高台に位置する美術館で、国宝や重要文化財を含む東洋美術のコレクションを誇ります。相模湾を一望できるロケーションも魅力です。

參拜時の注意点とマナー

服装

特別な服装規定はありませんが、神聖な場所であることを意識し、露出の多い服装や派手すぎる服装は避けるのが望ましいでしょう。また、大楠周辺は足元が不安定な場所もあるため、歩きやすい靴での参拝をおすすめします。

撮影マナー

境内での写真撮影は基本的に可能ですが、本殿内部や祈祷中の撮影は禁止されています。また、他の参拝者の迷惑にならないよう、配慮を忘れずに。大楠の前では多くの人が記念撮影をするため、譲り合いの精神を持って撮影しましょう。

混雑時期

正月三が日、例大祭期間(7月14日~16日)、ゴールデンウィーク、紅葉シーズンなどは特に混雑します。ゆっくりと参拝したい方は、平日の午前中や夕方以降の時間帯がおすすめです。

來宮神社の四季

來宮神社は四季折々の表情を見せてくれる、一年を通じて魅力的な神社です。

春(3月~5月)

新緑の季節を迎え、境内の木々が鮮やかな緑に染まります。桜の時期には、境内に植えられた桜が美しく咲き誇ります。

夏(6月~8月)

7月の例大祭「こがし祭り」が最大の見どころです。緑が深まり、大楠の生命力がより一層感じられる季節です。

秋(9月~11月)

境内の木々が紅葉し、大楠の緑とのコントラストが美しい季節です。過ごしやすい気候で、参拝に最適な時期の一つです。

冬(12月~2月)

正月には初詣客で賑わいます。冬の澄んだ空気の中、静かに佇む大楠は神秘的な雰囲気を醸し出します。

まとめ|來宮神社で得られる特別な体験

來宮神社は、1300年の歴史を持つ古社でありながら、現代の参拝者のニーズにも応える進化を続けている稀有な神社です。樹齢2000年を超える大楠から発せられる圧倒的な生命力、来福・縁起の神としての御神徳、そして境内に整備された現代的な施設が調和し、訪れる人々に特別な体験を提供しています。

熱海を訪れた際には、ぜひ來宮神社に足を運び、大楠のパワーを感じ、心静かに参拝してみてください。きっと、日常の喧騒を忘れさせてくれる癒しの時間と、新たな活力を得ることができるでしょう。縁結び、健康長寿、商売繁盛など、様々なご利益を授かれるこの神社は、熱海観光のハイライトとして、あなたの旅を特別なものにしてくれるはずです。

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