茜部神社(岐阜県)

茜部神社(岐阜県)
創建年 (西暦) 824
住所 〒500-8267 岐阜県岐阜市茜部寺屋敷3丁目135
公式サイト http://www.gifu-jinjacho.jp/syosai.php?shrno=971&shrname=%E2%98%85%E8%8C%9C%E9%83%A8%E7%A5%9E%E7%A4%BE%E2%98%85

茜部神社(岐阜県)完全ガイド:歴史・御祭神・アクセス・境内案内

岐阜県岐阜市茜部地区に鎮座する茜部神社(あかなべじんじゃ)は、平安時代から続く歴史ある神社です。式内社として『延喜式神名帳』にも記載され、地域の産土神として長きにわたり信仰を集めてきました。本記事では、茜部神社の歴史、御祭神、境内の見どころ、アクセス方法まで詳しく解説します。

茜部神社とは

茜部神社は、岐阜県岐阜市茜部寺屋敷1丁目に位置する神社で、旧社格は郷社です。『延喜式神名帳』に記載される美濃国厚見郡の式内社であり、岐阜市茜部地区の産土神として地域住民から篤く崇敬されています。

平安時代初期の天長7年(830年)に創建されたと伝えられ、豊前国(現在の大分県)の宇佐八幡宮から勧請された八幡神社としては、全国で10番目に古い歴史を持つとされています。全国に約35,000社あるといわれる八幡神社の中でも、特に由緒ある神社の一つです。

茜部神社の歴史

創建と宇佐八幡宮からの勧請

茜部神社の創建は天長年間(824年~834年)、具体的には天長7年(830年)頃とされています。この時代、嵯峨天皇の治世から淳和天皇の時代にかけて、全国各地に八幡信仰が広まりました。

茜部神社は、豊前国の宇佐神宮(宇佐八幡宮)から御分霊を勧請して創建されました。宇佐神宮は八幡信仰の総本宮であり、そこから勧請された分社として茜部神社は10番目という非常に早い時期に創祀されたことになります。これは茜部地区が古くから重要な地域であったことを示しています。

式内社としての格式

平安時代中期に編纂された『延喜式神名帳』(927年完成)には、美濃国厚見郡の神社として茜部神社が記載されています。式内社とは、朝廷から公認された由緒ある神社のことで、当時から茜部神社が地域の重要な信仰の中心であったことがわかります。

近世以降の変遷

江戸時代を通じて、茜部神社は茜部村の鎮守として地域住民の信仰を集めました。明治時代の社格制度では郷社に列せられ、地域の中核的な神社としての地位を確立しました。

戦後、社格制度は廃止されましたが、現在でも茜部地区の産土神として、初詣や例祭には多くの参拝者が訪れています。

御祭神

茜部神社には、八幡信仰の中心となる三柱の神様が祀られています。

応神天皇(誉田別尊/ほむたわけのみこと)

主祭神は応神天皇(おうじんてんのう)で、神名を誉田別尊(ほむたわけのみこと)といいます。第15代天皇として実在したとされる人物で、八幡神として神格化されました。武運の神、国家鎮護の神として信仰され、また文化や産業の発展をもたらす神としても崇敬されています。

神功皇后(息長帯比売命/おきながたらしひめのみこと)

応神天皇の母である神功皇后(じんぐうこうごう)は、息長帯比売命(おきながたらしひめのみこと)として祀られています。三韓征伐の伝説で知られ、安産の神、子育ての神としても信仰を集めています。

武内宿禰(たけのうちのすくね)

応神天皇に仕えた伝説的な忠臣である武内宿禰も祀られています。長寿の神、知恵の神として信仰され、五代の天皇に仕えたとされる伝説から、忠義の象徴ともされています。

この三柱は「八幡三神」として、多くの八幡神社で祀られている組み合わせです。

境内案内

茜部神社の境内は、歴史を感じさせる落ち着いた雰囲気に包まれています。

参道

茜部神社の特徴的な見どころの一つが、約100メートルにわたって続く参道です。この参道には多数の石灯籠が立ち並び、荘厳な雰囲気を醸し出しています。幅広の参道は綺麗に整備されており、ゆったりとした気持ちで参拝することができます。

石灯籠の多くは、氏子や地域の人々によって奉納されたもので、長年にわたる地域の信仰の深さを物語っています。

鳥居

参道の入口には鳥居が立ち、神域への入口を示しています。鳥居をくぐると、日常の喧騒から離れた静謐な空間が広がります。

拝殿・本殿

参道を進むと拝殿があり、その奥に本殿が鎮座しています。拝殿は参拝者が祈りを捧げる場所で、本殿には御祭神が祀られています。建築様式は伝統的な神社建築の様式を踏襲しており、歴史の重みを感じさせます。

境内社

茜部神社の境内には、本殿のほかにも複数の境内社(摂社・末社)が祀られています。これらの小さな社にも、それぞれ地域にゆかりのある神様が祀られており、多様な信仰の形を見ることができます。

参道沿いや境内の各所に配置された境内社は、茜部神社が地域の総合的な信仰の場であることを示しています。

文化財

茜部神社には、長い歴史の中で守り伝えられてきた文化財や歴史的な資料が存在します。

参道に立ち並ぶ石灯籠群は、江戸時代から明治時代にかけて奉納されたものが多く、当時の石工技術や信仰の様子を今に伝える貴重な文化遺産といえます。それぞれの灯籠には奉納者の名前や奉納年が刻まれており、地域史研究の資料としても価値があります。

また、神社に伝わる古文書や祭祀用具なども、地域の歴史を知る上で重要な資料となっています。

例祭・神事

茜部神社では、年間を通じてさまざまな祭礼や神事が執り行われています。

例祭

毎年定められた日に執り行われる例祭は、茜部神社の最も重要な祭礼です。神輿が地域を巡行したり、奉納行事が行われたりと、地域を挙げての祭りとなります。例祭の時期には、多くの参拝者や地域住民が集まり、賑わいを見せます。

年中行事

初詣、節分祭、夏越の祓、秋の収穫感謝祭など、季節ごとの神事も大切に守られています。これらの行事は、日本の伝統的な暦に基づいた信仰の形を今に伝えています。

アクセス・基本情報

所在地

住所:岐阜県岐阜市茜部寺屋敷1丁目

交通アクセス

電車でのアクセス:

  • 名鉄竹鼻線「西笠松駅」から徒歩約15分
  • JR東海道本線「岐阜駅」からバスまたはタクシー利用

車でのアクセス:

  • 東海北陸自動車道「岐阜各務原IC」から約15分
  • 名神高速道路「岐阜羽島IC」から約20分

駐車場については、参拝時に利用可能なスペースがありますが、例祭など混雑時には公共交通機関の利用がおすすめです。

参拝時間

境内は基本的に自由に参拝できます。ただし、早朝や夜間の参拝は控えめにするのがマナーです。

御朱印について

茜部神社では、御朱印の授与については確認が必要です。参拝時に社務所にお尋ねください。多くの情報源では御朱印は授与されていないとされていますが、最新の情報は直接神社にご確認ください。

茜部神社の見どころ・魅力

歴史の重み

1200年近い歴史を持つ茜部神社は、平安時代から続く信仰の場です。式内社としての格式と、宇佐八幡宮から勧請された10番目の八幡神社という由緒は、歴史好きにとって大きな魅力です。

静謐な境内

都市部に位置しながらも、境内は静かで落ち着いた雰囲気に包まれています。石灯籠が立ち並ぶ参道を歩けば、日常の喧騒を忘れて心を落ち着けることができます。

地域に根ざした信仰

茜部神社は、茜部地区の産土神として地域住民に親しまれています。地域の祭りや行事の中心となり、世代を超えて受け継がれる信仰の姿を見ることができます。

綺麗に整備された環境

境内や参道は綺麗に整備されており、気持ちよく参拝することができます。地域の人々による日々の管理が行き届いていることがわかります。

周辺の見どころ

茜部神社周辺には、他にも訪れる価値のある場所があります。

岐阜市内の神社仏閣

岐阜市内には、伊奈波神社、金神社、橿森神社など、歴史ある神社が数多く存在します。茜部神社と合わせて巡ることで、岐阜の歴史と文化をより深く理解できます。

岐阜城

岐阜市のシンボルである岐阜城は、金華山の山頂に位置し、織田信長ゆかりの城として知られています。茜部神社から車で約20分の距離にあります。

長良川

岐阜市を流れる長良川では、夏には伝統的な鵜飼が行われます。清流と自然を楽しむことができる観光スポットです。

参拝のマナー

神社を参拝する際には、以下のような基本的なマナーを守りましょう。

  1. 鳥居のくぐり方:鳥居は神域への入口です。一礼してからくぐり、参道の中央は神様の通り道とされるため、端を歩きます。
  1. 手水の作法:手水舎で手と口を清めます。右手で柄杓を持ち左手を洗い、左手に持ち替えて右手を洗い、再び右手に持ち替えて左手に水を受けて口をすすぎます。
  1. 拝礼の作法:二礼二拍手一礼が基本です。深く二度お辞儀をし、二度拍手を打ち、最後に一度深くお辞儀をします。
  1. 境内でのマナー:大声で話したり、走ったりせず、静かに参拝しましょう。写真撮影は許可されている場所でのみ行います。

茜部地区について

茜部神社が鎮座する茜部地区は、岐阜市の南部に位置し、古くからの歴史を持つ地域です。「茜部」という地名の由来については諸説ありますが、古代からこの地に人々が暮らしていたことを示す地名です。

現在は住宅地として発展していますが、茜部神社を中心とした地域のコミュニティは今も健在で、祭礼や行事を通じて地域の絆が保たれています。

まとめ

茜部神社は、天長7年(830年)創建という長い歴史を持ち、式内社として『延喜式神名帳』にも記載される由緒ある神社です。宇佐八幡宮から勧請された全国で10番目に古い八幡神社として、歴史的にも貴重な存在です。

応神天皇、神功皇后、武内宿禰の八幡三神を祀り、茜部地区の産土神として地域住民の篤い信仰を集めています。約100メートルにわたって石灯籠が立ち並ぶ参道、綺麗に整備された境内、複数の境内社など、見どころも豊富です。

岐阜市を訪れた際には、ぜひ茜部神社に足を運び、1200年の歴史が息づく静謐な空間で心を落ち着けてみてはいかがでしょうか。地域に根ざした信仰の形と、長い歴史の重みを感じることができるでしょう。

名鉄竹鼻線の西笠松駅から徒歩でアクセスでき、車でも訪れやすい立地にあります。岐阜観光の際には、茜部神社を参拝コースに加えることをおすすめします。

地図

Google マップで開く

Google マップで開く

近隣の神社仏閣