角掛神社(岩手県滝沢市)

角掛神社(岩手県滝沢市)
創建年 (西暦) 801
住所 〒020-0617 岩手県滝沢市湯舟沢34
公式サイト https://ganshinsei.livedoor.blog/archives/13867480.html

角掛神社(岩手県滝沢市)完全ガイド|坂上田村麻呂ゆかりの古社と五竜のフジ

岩手県滝沢市に鎮座する角掛神社(つのかけじんじゃ)は、平安時代初期の征夷大将軍・坂上田村麻呂の東夷征伐伝承と深い関わりを持つ歴史ある神社です。境内には樹齢200~300年とされる滝沢市指定天然記念物「五竜のフジ」があり、地域の人々に親しまれています。本記事では、角掛神社の詳細な由緒、御祭神、境内の見どころ、アクセス方法まで、参拝に役立つ情報を網羅的にご紹介します。

角掛神社の基本情報

神社名:角掛神社(つのかけじんじゃ)
鎮座地:〒020-0173 岩手県滝沢市湯舟沢34
旧社格:村社
例祭日:9月9日
管轄:岩手県神社庁

角掛神社は岩手山の麓、滝沢市の湯舟沢地区に位置しており、静かな自然環境の中に佇む神社です。地域住民からは「つのかけさま」として親しまれ、古くから信仰を集めてきました。

御祭神

角掛神社には二柱の神が祀られています。

大山祇命(おおやまつみのみこと)

山の神として知られる大山祇命は、日本神話において山を司る重要な神です。農業、林業、鉱業など山の恵みに関わる産業の守護神として、また国土安泰の神として崇敬されてきました。角掛神社では、岩手山麓という立地から、この地の山岳信仰の中心として大山祇命が祀られています。

坂上田村麻呂公(さかのうえのたむらまろこう)

平安時代初期の征夷大将軍として東北地方の平定に尽力した坂上田村麻呂は、武神として、また開拓の功労者として東北各地で神として祀られています。角掛神社においても、この地での蝦夷征討の功績を讃え、御祭神として祀られています。

角掛神社の由緒と歴史

創建の伝承

角掛神社の創建は、桓武天皇の延暦20年(801年)に遡ります。史料によれば、征夷大将軍・坂上田村麻呂が勅命を受けて東夷征伐を行った際、まず達谷窟(たっこくのいわや、現在の岩手県平泉町)において悪路王(あくろおう)・赤頭(あかがしら)兄弟を討伐しました。

その後、田村麻呂は北進して岩手山麓に潜伏していた蝦夷の酋長・大武丸(おおたけまる)を誅伐したとされています。この戦勝を記念し、また国家鎮護を祈願するため、この地に大山祇命を祀ったのが角掛神社の始まりとされています。

坂上田村麻呂伝説と東北開拓

坂上田村麻呂は東北地方各地に伝説を残しており、岩手県内にも多くの田村麻呂ゆかりの神社仏閣が存在します。角掛神社もその一つであり、田村麻呂の東征は単なる軍事行動だけでなく、農業技術や文化の伝播という側面も持っていたと考えられています。

後に田村麻呂自身も武神として合祀され、地域の守護神として信仰されるようになりました。

神社名の由来

「角掛」という珍しい社名には、興味深い由来があります。伝承によれば、津軽侯が牛に乗って当社の前を通りかかった際、牛の左の角が突然欠け落ちました。これを拾い上げて社殿に掛けたことから「角掛神社」と呼ばれるようになったといわれています。

この伝承は、神社の霊験を示すエピソードとして地域に語り継がれてきました。

明治期の遷座

角掛神社は当初、鹿角街道沿いの一本木という場所に祀られていました。明治3年(1870年)に現在の湯舟沢34番地に遷座し、現在に至っています。この遷座は明治維新後の神社制度改革の一環として行われたものと考えられます。

境内の見どころ

五竜のフジ(滝沢市指定天然記念物)

角掛神社の最大の見どころは、境内にある「五竜のフジ」です。この藤は滝沢市指定有形文化財(天然記念物)に指定されており、樹齢は約200年から300年と推定されています。

特徴:

  • 5本の太い幹が龍のように絡み合いながら伸びる姿から「五竜」の名がついた
  • 老大樹でありながら現在も健在で、毎年美しい花を咲かせる
  • 開花時期は例年5月中旬から下旬頃
  • 満開時には境内を紫色の花房が覆い、見事な景観を作り出す

五竜のフジは地域の宝として大切に保護されており、開花期には多くの参拝者や観光客が訪れます。藤の花が咲き誇る季節の参拝は特におすすめです。

社殿と境内

角掛神社の社殿は、岩手山麓の自然環境に調和した佇まいを見せています。境内は静謐な雰囲気に包まれており、古くからの信仰の場としての荘厳さを感じることができます。

拝殿、本殿ともに地域の伝統的な神社建築様式を伝えており、歴史の重みを感じさせます。

狛犬と石造物

境内には年代を経た狛犬や石碑などの石造物が配置されており、神社の歴史を物語っています。これらの石造物からも、地域の人々の信仰の厚さを窺うことができます。

年中行事と例祭

例祭(9月9日)

角掛神社の例祭は毎年9月9日に執り行われます。この日は地域の氏子や崇敬者が集まり、神事が厳粛に執り行われます。五穀豊穣、家内安全、地域の安寧を祈願する重要な行事です。

例祭では神職による祝詞奏上、玉串奉奠などの神事が行われ、地域コミュニティの絆を確認する場ともなっています。

その他の年中行事

角掛神社では例祭のほか、元旦祭、春季・秋季の祈年祭など、年間を通じて様々な神事が執り行われています。詳細な日程については、岩手県神社庁または地域の氏子総代にお問い合わせください。

アクセス情報

鎮座地

住所:〒020-0173 岩手県滝沢市湯舟沢34

公共交通機関でのアクセス

最寄駅:
JR東北本線・IGRいわて銀河鉄道「滝沢駅」が最寄り駅となりますが、駅からは距離があるため、バスまたはタクシーの利用をおすすめします。

最寄のバス停:

  • 外山バス停(岩手県交通):徒歩約3分
  • 一本木バス停(岩手県北バス):徒歩約2分

岩手県交通および岩手県北バスの路線バスが利用可能です。盛岡駅からのバスを利用する場合は、鹿角街道方面行きのバスに乗車し、外山または一本木バス停で下車してください。

バス所要時間:盛岡駅から約30~40分程度

自動車でのアクセス

盛岡市街地から:
国道4号線から県道219号線(鹿角街道)経由で約20~30分

東北自動車道から:
滝沢ICから約15分

駐車場:
境内に参拝者用の駐車スペースがあります。ただし、五竜のフジ開花期などは混雑する可能性がありますので、時間に余裕を持ってお越しください。

マップ・地図情報

角掛神社の正確な位置はGoogleマップやYahoo!マップで「角掛神社 滝沢市」と検索することで確認できます。カーナビゲーションシステムを使用する場合は、住所「岩手県滝沢市湯舟沢34」を入力してください。

参拝の作法とマナー

基本的な参拝作法

角掛神社を参拝する際は、神社参拝の基本的な作法に従いましょう。

  1. 鳥居をくぐる前に一礼:境内に入る前に、鳥居の前で一礼します
  2. 参道の歩き方:参道の中央は神様の通り道とされているため、端を歩きます
  3. 手水舎で清める:手水舎がある場合は、左手、右手、口の順に清めます
  4. 拝殿での参拝:二礼二拍手一礼が基本です
  • 深く二度お辞儀をする
  • 胸の高さで二度拍手を打つ
  • 最後に深く一礼する

撮影マナー

五竜のフジなど境内の撮影は基本的に可能ですが、神事執行中や他の参拝者の迷惑にならないよう配慮しましょう。社殿内部の撮影は禁止されている場合がありますので、注意が必要です。

周辺の観光スポット

岩手山

角掛神社から望む岩手山は「南部富士」とも呼ばれる岩手県のシンボルです。登山やハイキングを楽しむこともでき、四季折々の美しい景観を見せてくれます。

小岩井農場

日本最大級の民間総合農場である小岩井農場は、角掛神社から車で約20分の距離にあります。広大な敷地で動物とのふれあいや食事、アクティビティを楽しめます。

盛岡市内の観光地

盛岡城跡公園(岩手公園)、盛岡八幡宮、石割桜など、盛岡市内には多くの観光スポットがあります。角掛神社参拝と合わせて訪れるのもおすすめです。

滝沢市について

滝沢市は2014年に滝沢村から市制施行した岩手県で比較的新しい市です。人口約5万5千人を擁し、盛岡市のベッドタウンとして発展してきました。岩手山の南麓に位置し、豊かな自然環境と住宅地が調和した地域です。

市内には角掛神社のほか、チャグチャグ馬コで知られる鬼越蒼前神社など、歴史ある神社仏閣が点在しています。

角掛神社と岩手県神社庁

角掛神社は岩手県神社庁に所属しており、神社本庁の包括下にあります。岩手県神道青年会のウェブサイトでも紹介されており、県内の重要な神社の一つとして位置づけられています。

神社に関する詳細な情報や祭事日程については、岩手県神社庁(〒020-0015 岩手県盛岡市本町通3丁目6-21)にお問い合わせいただくこともできます。

参拝のベストシーズン

角掛神社は一年を通じて参拝可能ですが、特におすすめの時期をご紹介します。

春(5月中旬~下旬)

五竜のフジが満開を迎える時期で、境内は紫色の花房で彩られます。この時期は最も多くの参拝者が訪れる季節です。藤の甘い香りに包まれながらの参拝は格別です。

秋(9月)

例祭が執り行われる9月は、地域の伝統行事を体験できる貴重な機会です。また、秋の爽やかな気候の中での参拝も心地よいものです。

初詣(1月)

新年の初詣も地域の人々で賑わいます。新しい年の無事と繁栄を祈願する参拝者が訪れます。

御朱印について

角掛神社での御朱印の授与については、事前に確認されることをおすすめします。小規模な神社のため、常駐の神職がいない場合があります。御朱印を希望される方は、岩手県神社庁または地域の氏子総代を通じてお問い合わせください。

まとめ

角掛神社は、坂上田村麻呂の東夷征伐という歴史的出来事と深く結びついた、岩手県滝沢市の貴重な文化財です。大山祇命と坂上田村麻呂公を御祭神として祀り、1200年以上の歴史を持つこの神社は、地域の信仰の中心として今も人々に親しまれています。

特に境内の五竜のフジは樹齢200~300年の老大樹で、滝沢市の天然記念物に指定されており、開花期には見事な景観を作り出します。静かな自然環境の中に佇む角掛神社は、歴史を感じながら心静かに参拝できる場所です。

岩手山麓の豊かな自然に囲まれた角掛神社へ、ぜひ足を運んでみてください。古の武将の足跡を辿り、地域に根ざした信仰の歴史に触れることで、新たな発見があるはずです。五竜のフジが咲き誇る春の訪問は特におすすめですが、四季折々の表情を見せる境内は、いつ訪れても参拝者を温かく迎えてくれることでしょう。

地図

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