日吉神社(鳥取県・鳥取市)

日吉神社(鳥取県・鳥取市)
創建年 (西暦) 1345
住所 〒680-0944 鳥取県鳥取市布勢1
公式サイト https://tottori-jinjacho.jp/pages/444/

日吉神社(鳥取県・鳥取市)完全ガイド|布勢の山王様の歴史と参拝情報

日吉神社(ひえじんじゃ)とは

鳥取市布勢に鎮座する日吉神社は、俗に「布勢の山王様」として地元で親しまれている古社です。国の史跡「布勢古墳」と同じ丘陵地に位置し、室町時代から続く長い歴史を持つ神社として、鳥取市中心部の重要な信仰の場となっています。

日吉神社は、比叡山延暦寺の守護神として知られる近江国坂本の日吉大社から分霊を勧請して創建されました。山王信仰の系譜を引く神社として、また小児の疳(かん)を治す神様として、古くから多くの参拝者が訪れています。

現在では、因幡伯耆國開運神社(干支所縁十二神社)の一つとしても知られ、開運祈願や御朱印巡りの目的地として、地元住民だけでなく県外からの観光客にも注目されています。

日吉神社の歴史と由緒

創建の経緯

日吉神社の創建は興国6年(1345年)に遡ります。当時、布勢天神山城主であった山名時氏が、因幡国支配の拠点として天神山城を築く際、その守護神として近江国坂本の日吉大社(山王二一社)の分霊を勧請したのが始まりとされています。

山名時氏は、この神社を「国中無双の大社」として位置づけ、九院の仏閣を巡らし、九相天台の奥義をもって祭祀を行ったと伝えられています。これは、比叡山延暦寺の天台宗と深く結びついた山王信仰の形態を示しており、中世における神仏習合の典型的な例として重要な意味を持っています。

戦国時代の変遷

天正年間(1573年~1592年)、羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)による因幡攻めの際、日吉神社は戦火に巻き込まれました。天神山城が落城すると、神社も大きな被害を受けたと考えられています。

その後、因幡国の領主となった亀井茲矩(かめいこれのり)が、日吉神社を祈祷所として再建しました。亀井氏は鹿野城主として因幡東部を治めた武将であり、領内の神社仏閣の保護に尽力したことで知られています。この再建により、日吉神社は江戸時代を通じて地域の信仰の中心として発展していきました。

明治以降の変遷

明治初年の神仏分離令により、それまで「山王権現」と呼ばれていた旧称を廃し、「日吉神社」と改称しました。これは全国の山王信仰の神社が経験した変化と同様のものです。

昭和前期には、日吉神社の例祭日に参拝者が2万人を超えるほどの盛況を呈し、臨時列車を増発するほどの賑わいを見せました。この時期は、日吉神社が地域の信仰生活において最も重要な位置を占めていた時代と言えるでしょう。

戦後も地域の守り神として信仰を集め続け、現在に至るまで「布勢の山王様」として親しまれています。

御祭神と御神徳

主祭神

日吉神社の主祭神は、日吉大社から勧請された山王信仰の神々です。具体的には、大山咋神(おおやまくいのかみ)を中心とする日吉大社の神々が祀られています。

大山咋神は、比叡山の地主神として知られ、山の神、水の神としての性格を持ち、五穀豊穣や家内安全、厄除けの御神徳があるとされています。

小児の疳の守護神

日吉神社は特に「小児の疳の守護神」として有名です。疳(かん)とは、小児が夜泣きをしたり、機嫌が悪くなったり、食欲不振になったりする症状の総称で、かつては多くの親が悩まされた子どもの病気でした。

日吉神社では、疳封じの祈祷が行われ、多くの家族が子どもの健やかな成長を願って参拝に訪れました。この信仰は現代でも受け継がれており、七五三や初宮参りなどの際に訪れる家族も多くいます。

開運の御神徳

因幡伯耆國開運神社(干支所縁十二神社)の一つとして、開運招福の御神徳も広く知られています。干支にちなんだ十二の神社を巡ることで、より大きな開運の御利益があるとされ、「旅印手帖」や「トートバッグ」にスタンプを集める参拝者も増えています。

境内の見どころ

本殿と拝殿

日吉神社の本殿は、伝統的な神社建築の様式を保っています。境内は布勢古墳と同じ丘陵地に位置しており、参道を登ると静かな森に囲まれた神域が広がります。

拝殿では、通年で参拝が可能であり、地元の方々が日々訪れて祈りを捧げています。特に例祭日である5月15日には、多くの参拝者で賑わいます。

境内摂社:天穂日命社

日吉神社の境内には、摂社として天穂日命社(あめのほひのみことのやしろ)が祀られています。天穂日命は、天照大神の御子神として知られ、出雲国造の祖神とされる神様です。

この摂社の存在は、日吉神社が単なる山王信仰の神社にとどまらず、因幡地方の古代からの信仰とも結びついていることを示しています。

神使としての猿

日吉神社では、日吉大社と同様に猿が神使(神の使い)とされています。地方の神社としては珍しく、猿にまつわる信仰や伝承が残されており、境内には猿の像や彫刻が見られることもあります。

猿は「魔が去る」「勝る」などの語呂合わせから、厄除けや勝運の象徴としても親しまれています。

例祭と年中行事

例祭(5月15日)

日吉神社の例祭は、毎年5月15日に執り行われます。昭和前期には2万人を超える参拝者が訪れ、臨時列車が運行されるほどの盛大な祭りでした。

現在でも例祭日には、地域の人々が集まり、神事が厳粛に執り行われます。五穀豊穣、家内安全、地域の繁栄を祈願する重要な神事として、地域コミュニティの絆を深める役割も果たしています。

その他の年中行事

初詣、節分祭、夏越の大祓など、一般的な神社の年中行事も執り行われています。特に初詣には多くの参拝者が訪れ、新年の無病息災や開運招福を祈願します。

七五三や初宮参りなどの人生儀礼も受け付けており、地域の人々の人生の節目を見守る神社として機能しています。

参拝情報とアクセス

基本情報

住所:〒680-0944 鳥取県鳥取市布勢469
電話番号:0857-28-4371
参拝時間:境内自由(社務所の受付時間は要確認)
参拝料:無料
駐車場:あり(無料)

アクセス方法

電車・バスでのアクセス

  • JR鳥取駅から路線バスで約15分
  • 最寄りバス停「山王さん前」下車、徒歩約5分(約388m)

車でのアクセス

  • 鳥取自動車道「鳥取IC」から約15分
  • 鳥取駅から車で約10分
  • 国道9号線からアクセス可能

境内には参拝者用の駐車場が完備されており、車での参拝も便利です。ただし、例祭日など混雑が予想される日は、公共交通機関の利用をおすすめします。

周辺の観光スポット

布勢古墳
日吉神社と同じ丘陵地にある国指定史跡。古墳時代後期の前方後円墳で、因幡地方の古代史を知る上で重要な遺跡です。

鳥取砂丘
日吉神社から車で約20分。日本最大級の砂丘として知られる鳥取県を代表する観光地です。

鳥取城跡
戦国時代から江戸時代にかけての城跡。羽柴秀吉の「鳥取の飢え殺し」の舞台としても知られています。

因幡国庁跡
古代因幡国の政治の中心地。日吉神社の創建以前の因幡地方の歴史を知ることができます。

御朱印と授与品

御朱印について

日吉神社では、御朱印を授与しています。社務所が開いている時間帯に、御朱印帳を持参すれば直書きで御朱印をいただくことができます。

因幡伯耆國開運神社(干支所縁十二神社)の一つとして、専用の「旅印手帖」にもスタンプを押すことができます。十二神社すべてを巡ることで、特別な達成感と開運の御利益を得られるとされています。

授与品

お守りや絵馬などの授与品も用意されています。特に小児の疳封じのお守りは、昔から人気があり、子どもの健やかな成長を願う親御さんに授与されています。

開運招福のお守りや、交通安全、家内安全、学業成就など、さまざまな願いに応じたお守りが揃っています。

日吉神社と因幡伯耆國開運神社巡り

日吉神社は、因幡伯耆國開運神社(干支所縁十二神社)の一つとして、近年注目を集めています。このプロジェクトは、鳥取県東部・中部の干支にちなんだ十二の神社と、縁起のよい字を冠した八つの神社を巡る開運スポット巡りです。

巡り方

専用の「旅印手帖」「トートバッグ」「手ぬぐい」などの開運グッズを入手し、各神社に設置されているスタンプを集めながら参拝します。すべての神社を巡ることで、より大きな開運の御利益があるとされ、達成感も得られます。

日吉神社を起点に、鳥取市内や周辺地域の神社を巡ることで、鳥取県の歴史や文化、自然に触れることができ、観光としても充実した体験となるでしょう。

日吉神社参拝のポイント

参拝のマナー

日吉神社を参拝する際は、一般的な神社参拝のマナーを守りましょう。

  1. 鳥居をくぐる前に一礼する
  2. 参道の中央は神様の通り道なので、端を歩く
  3. 手水舎で心身を清める
  4. 拝殿では二拝二拍手一拝の作法で参拝する
  5. 境内では静かに過ごし、神域の雰囲気を尊重する

おすすめの参拝時期

日吉神社は四季を通じて参拝できますが、特におすすめの時期があります。

春(4月~5月)
新緑が美しく、例祭(5月15日)の時期は特別な雰囲気を味わえます。

秋(10月~11月)
紅葉が美しく、過ごしやすい気候で参拝に最適です。

初詣(1月1日~3日)
新年の開運祈願に多くの参拝者が訪れます。

撮影について

境内での撮影は一般的に可能ですが、本殿内部や神事の最中など、撮影が制限される場合もあります。撮影前に社務所に確認するか、掲示されている注意事項を確認しましょう。

SNSへの投稿も可能ですが、他の参拝者のプライバシーに配慮し、神域の雰囲気を損なわないよう心がけてください。

まとめ

鳥取市布勢の日吉神社は、室町時代から続く歴史ある神社であり、「布勢の山王様」として地域の人々に親しまれています。小児の疳の守護神として、また開運招福の神様として、多くの参拝者が訪れる信仰の場です。

国史跡の布勢古墳と同じ丘陵地に位置し、静かな森に囲まれた境内は、心を落ち着けて参拝するのに最適な環境です。因幡伯耆國開運神社巡りの一つとしても注目されており、鳥取観光の際にはぜひ訪れたいスポットです。

鳥取市中心部からアクセスも良好で、周辺には布勢古墳や鳥取砂丘など、他の観光スポットも充実しています。歴史と信仰、自然が調和した日吉神社で、心穏やかな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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